予防歯科とは
日本では「歯が痛い」「歯茎から血が出る」など虫歯や歯周病の症状がでてから歯医者に行く方が多いのが現状です。痛みがでたり、症状が進行してから治療を行う場合、大きく歯を削ったり、最悪の場合、抜歯になってしまったりと、結果的に通院回数や治療費が大きくなり、治療も大変になることがあります。
日本と違い、歯科治療が大変高額な欧米では、病気にならないために予防ケアをしっかりと行い、クリーニングや定期健診を受ける方が高額な治療費を払うよりもよっぽど経済的ですし、精神的苦痛も少ないと考えられています。
また、歯並びや歯の美しさも社会的にステータスと比例すると考えられているので、健康で美しいを維持するためのPMTCなどのクリーニング、予防歯科はとても浸透しています。
歯は一度虫歯や歯周病になると、治療をしても完全に元の状態に戻るわけではありません。
そして歯質の量が限られているため、残念ながら同じ歯を何度も何度も治療できるわけではありません。
まだ虫歯や歯周病になっていない歯は虫歯や歯周病にならないように予防をしていく事がとても大切ですし、治療済みの歯は天然の歯よりも磨き残しが多く残りやすいため、もう１度虫歯や歯周病になるリスクが非常に高いことから、再発しないように予防・管理していくことが大切なのです。
具体的には、定期歯科検診、フッ素塗布、ブラッシング指導、口腔内クリーニングなどを行います。
歯は一生の大切な財産ですから、歯の状態が悪くなる前にご相談ください。
予防歯科の主な内容
フッ素塗布
フッ素には歯のエナメル質の結晶性を高めて歯の質を強化する作用があります。
初期の虫歯ならばフッ素によって再石灰化させ、虫歯が悪化しにくくなります。
市販のフッ素入り歯磨き粉も販売されていますが、歯科医院では歯の表面に高濃度のフッ素を直接塗布するので、さらに高い効果が見込めます。
特に、生えたての乳歯や永久歯はフッ素の吸収率が高いことから、定期的に塗布していくことで虫歯になりにくいお口の中にすることができます。
「いつから歯医者さんに行けばいいの？」歯が生え始めたら予防は始まっています。ぜひ一度お越しください。
ブラッシング指導
予防歯科の基本は、なんと言っても毎日の歯磨きです。
しかし、ご本人はきちんと磨けていると思っていても、実際には磨き方に問題があり、歯垢が残っているケースが少なくないのです。
当院では、予防歯科の一環としてブラッシング指導を行っています。
歯ブラシの選び方、握り方、動かし方、歯磨きをする上でのポイントなどについて、やさしく丁寧にご指導いたします。
PMTC
歯科医師が専用の医療機器を用いて行う徹底した口腔内クリーニングのことをPMTCと呼んでいます。
口腔内には、歯と歯の隙間、歯と歯茎の境目、歯周ポケットなど、普段の歯磨きでは行き届きにくい場所が幾つもあります。
当院では、歯面に付着したバイオフィルム、たばこのヤニ汚れなどを徹底的に掃除し、お口の中を隅々まできれいにします。
お口の健康を維持するには、このPMTCが欠かせません。
